茶つみの里のよみもの
2025.10.28

お茶のカフェイン、知らないと損!種類別の含有量と賢い選び方

夜、リラックスしようと淹れたお茶のせいで布団に入ってもなかなか眠れない…そんな経験はありませんか?

「お茶にはどれくらいカフェインが入っているのだろう?」

「夜に飲んだらやっぱり眠れなくなるのでは?」

「子どもや妊娠中でも飲める安全なお茶ってあるのかな?」

――お茶とカフェインについて、こんな不安や疑問をお持ちではないでしょうか。実は、これは私のお客様から日々よく寄せられるご相談です。私自身、香り高い深蒸し茶が大好きで、つい夜でも一服したくなる気持ちがよくわかります。しかし同時に、「せっかく飲むなら安心して楽しみたい」というお気持ちにも強く共感します。

はじめまして。「茶つみの里」代表の中根と申します。創業約80年の老舗茶屋を預かる立場として、目先の安さよりもお客様の10年後、20年後の健康や安心感を何より大切にしています。品質を犠牲にして安価に提供するようなことは決していたしませんし、売りっぱなしにはしません。お茶をお届けしてからが本当のお付き合いの始まりだと考えており、皆様に長く安心して楽しんでいただけるよう日々努めています。私が提供するのは単なる商品ではなく、「未来の安心感」です。だからこそお茶選びでは「目先の安さで選ぶべきではありません」。専門家として、誠実で分かりやすい情報をお伝えし、あなたとご家族の後悔しないお茶選びを全力でサポートいたします。

お茶に含まれるカフェインの基礎知識:種類ごとの違いと影響

茶葉の種類でこんなに違う!お茶のカフェイン含有量

ひと口にお茶と言っても、カフェインの含有量は種類によって大きく異なります。まずは代表的なお茶やコーヒーのカフェイン量を比較してみましょう。下の一覧をご覧ください(いずれも100mL中のカフェイン量の目安です)。

飲み物    カフェイン量(100mLあたり)
煎茶(緑茶)約20mg
ほうじ茶  約20mg
玄米茶   約10mg
ウーロン茶 約20mg
紅茶    約30mg
抹茶(薄茶1杯)約48mg(70mL程度)
コーヒー  約60mg

※上記は抽出条件により異なりますが、公的機関のデータに基づく目安です。たとえば煎茶は茶葉10gを90℃のお湯430mLで1分浸出した場合の値です。

ご覧のように、お茶の種類によってカフェイン量にはかなり差があります。緑茶(煎茶)やほうじ茶、ウーロン茶にはコーヒーの約1/3程度のカフェインしか含まれていません。一方で、抹茶は茶葉そのものを溶かして飲むため比較的高く、コーヒーに匹敵する量が含まれます。特に玉露は別格で、低温でじっくり淹れた抽出液にはコーヒーを上回る濃度(160mg/100mL)ものカフェインが含まれるというデータもあります。逆に玄米茶は炒ったお米とブレンドされている分カフェインが少なく、緑茶の中ではカフェイン量が最も控えめです(約10mg/100mL)。このように、同じ茶葉由来でも品種や製法、淹れ方によってカフェイン量は大きく変わるのです。

では、なぜお茶によってカフェイン量が違うのでしょうか?

一つは茶葉の部位や加工方法です。若い芽を使う玉露や抹茶はカフェインが多く含まれますし、発酵度合いが異なる紅茶やウーロン茶も抽出される成分が変わります。また、焙煎したほうじ茶や玄米茶はカフェインが少なめです。これは原料に茎や玄米が含まれていること、焙煎で香ばしさが増す反面カフェインが相対的に減るためと考えられます(実際、ほうじ茶や番茶は妊婦さんにもよく選ばれます)。

さらに淹れる際の温度や時間もポイントです。低温・短時間で淹れるとカフェインは溶け出しにくくなるため、同じ茶葉でも抽出条件次第で含有量は変化します。後ほど詳しく触れますが、例えば水出しの緑茶は熱湯で淹れた場合よりカフェインが半分程度とされます。このように種類と淹れ方次第でカフェイン量は調整できますので、自分に合ったお茶選びの参考にしてください。

カフェインがもたらす作用:お茶で得られる効果と注意点

カフェインというと「眠れなくなる」「刺激が強い」とマイナスの印象を持つ方もいます。しかしカフェインは本来、適量であれば集中力を高めたり疲労感を和らげたりする効果をもたらす成分です。実際、スポーツ時の持久力向上にカフェインが有用とのデータもあり、国際機関でも適切に摂れば有益だと報告されています。

一方で、過剰に摂取すれば不眠や動悸、胃腸の不調など健康への悪影響が起こり得るのも事実です。特に体の小さなお子様や妊娠中の方、普段カフェインを摂り慣れていない方は少量でも敏感に反応することがありますから注意が必要です。

では、お茶に含まれるカフェインはどうでしょうか。実は同じカフェインでも、お茶の場合はコーヒーに比べて穏やかな作用にとどまると言われます。その理由の一つが、お茶特有のアミノ酸「テアニン」の存在です。テアニンにはカフェインによる神経の興奮を抑制する働きがあり、カフェインの刺激を和らげリラックス効果をもたらします。お茶1杯に含まれるカフェイン量(約15~30mg)なら本来かなり強い刺激になるはずですが、テアニンのおかげで「ちょうど良い目覚め効果」程度に収まるのです。お茶を飲むとホッと落ち着くのは、興奮作用のあるカフェインと、リラックス作用のあるテアニンのバランスが絶妙だからなのですね。私自身、午後に煎茶を飲むと頭がシャキッとする一方で心は穏やかになる感覚をよく味わいますが、まさにお茶が持つ天然のチカラだと感じています。

もっとも、「穏やか」とはいえカフェインであることに変わりはありません。遅い時間に大量のお茶を飲めば眠気が冴えてしまう場合もあります。またカフェインには利尿作用もありますから、就寝前にたくさん飲むと夜間のトイレが近くなることも考えられます。大切なのは量とタイミングを心得てカフェインと上手に付き合うことです。次の章では、カフェインを気にせずお茶を楽しむための具体的な工夫について、専門家の視点からアドバイスいたします。

お茶とカフェインの上手な付き合い方:快適に楽しむために

カフェインを控えたい方へ:妊娠中・お子様も安心なお茶選び

「カフェインはできるだけ摂りたくないけれど、お茶は飲みたい」――そんな方もご安心ください。世の中にはカフェインゼロまたはごく微量のお茶もたくさんあります。代表的なのは麦茶や杜仲茶、ルイボスティーや黒豆茶といったいわゆる健康茶・ハーブティー類にはカフェインが含まれていません。夏によく飲まれる麦茶は大麦を煮出したお茶で、赤ちゃんの水分補給にも使われるほどノンカフェインの定番ですね。ルイボスティーも近年人気ですが、渋みが少なくミネラル豊富で妊婦さんにも好まれます。妊娠中や授乳中の方、お子様と一緒にお茶を楽しみたいご家庭では、まず麦茶やほうじ茶、玄米茶などノンカフェインもしくはカフェインの少ないお茶を選ぶと良いでしょう。当店はさまざまな種類のお茶を取り扱っていますので、カフェインを気にせず家族みんなでお茶タイムを楽しめると、大変ご好評いただいています。

最近は、カフェインを取り除いたデカフェの緑茶や紅茶も市販されています。特殊な製法でカフェインだけをカットしたお茶で、風味はそのままにカフェイン含有量を大幅に減らしてあります(完全に0ではありませんがごく微量です)。「どうしても緑茶が飲みたいけどカフェインは避けたい」という場合には強い味方になりますね。ただ、デカフェ製品でも夜遅い時間や体調によっては影響を感じる方もいますので、念のため適量にとどめることをおすすめします。特に妊娠中の方はカフェインへの感受性が高まりますから注意が必要です。イギリスの食品基準庁(FSA)は妊婦のカフェイン摂取は1日200mgまで(コーヒーマグカップ約2杯相当)に制限するよう勧告しています。日本にも明確な基準はありませんが、農林水産省も「妊婦や子供、カフェインに敏感な方はカフェイン摂取量をより少なくするため、デカフェ製品の活用も選択肢」と注意喚起しています。将来のお子様のためにも、カフェインと上手に付き合っていただきたいと思います。幸いノンカフェインのお茶は選択肢が豊富ですから、ぜひ無理なく活用してください。

夜にお茶を飲むときのコツ:快眠のために

一日の終わりに温かいお茶を飲むとホッとしますよね。私も「寝る前に一杯」が習慣でしたが、やはり夜にカフェインを摂ると敏感な方は眠りの質に影響する可能性があります。快適な睡眠のため、就寝前のカフェイン摂取はできるだけ控えるに越したことはありません。とはいえ、どうしても飲みたいときもありますよね。そこで夜にお茶を楽しむためのコツをいくつかお伝えします。

まず、夜飲むお茶の種類を選ぶこと。前述のようにカフェイン量の少ないほうじ茶や玄米茶、ノンカフェインの麦茶やハーブティーに切り替えるだけでも随分違います。私も仕事終わりにはコクのある深蒸し煎茶ではなく、カフェイン少なめの玄米茶を淹れてリラックスするようにしています。香ばしいお茶なら心も落ち着いて、一日の疲れがすっと引いていく感覚がありますよ。

次に、お茶の淹れ方を工夫すること。例えば温かい煎茶でも、熱湯ではなく少し冷ましたお湯でサッと短時間で淹れると、カフェイン抽出を抑えることができます。さらにおすすめなのが水出しのお茶です。水出し緑茶はじっくり低温で抽出するため、通常の熱湯抽出に比べてカフェインが約半分しか出ないと言われます。そのうえテアニンなどリラックス成分はむしろ多く抽出される傾向があり、まさに夜のお茶にぴったりです。実際、「夜は水出しの緑茶に変えたらぐっすり眠れるようになった」という声もいただいております。寝る直前を避け、就寝1〜2時間前までに飲み終えるようにするだけでも違いますから、自分の眠りと相談しながら調整してみてください。

お茶は一日何杯まで?適切なカフェイン摂取量とは

「好きなお茶だけど、飲み過ぎは良くないのでは?」と心配な方へ、一日の適量について考えてみましょう。結論から言えば、お茶の適量は人それぞれです。というのも、カフェインへの耐性は体質や生活リズムによって異なるためです。健康な大人であれば1日あたり400mg程度のカフェインまでは影響がないと報告されていますmhlw.go.jp。コーヒーに換算すればマグカップで約3杯、煎茶なら湯のみで10杯以上に相当する量です。一般的にはそこまで飲む方は少ないと思いますので、お茶好きでも適量を守れば過剰摂取の心配はまずないでしょう。ただし、これはあくまで上限の目安です。実際には「夕方以降はコップ1杯のお茶でも眠れなくなる」という敏感な方もいれば、「一日に急須で何杯も飲んでも平気」という方もいます。大切なのは、ご自身の体調や感覚に耳を傾けることです。日中に気分転換で2~3杯の緑茶を飲み、夜はノンカフェインの麦茶に切り替える、といったメリハリある飲み方もおすすめです。私のお客様でも、「日中は職場で緑茶を楽しみ、夕食後は家族でルイボスティーを飲んでいます」という方がいらっしゃいますが、時間帯でお茶を使い分けると満足感も得られつつ睡眠も妨げません。要はカフェインと上手に付き合いながらお茶を長く楽しむ工夫が肝心なのです。

もし体調的にカフェインを極力避ける必要がある場合は、無理せず完全ノンカフェインのお茶に切り替えましょう。逆に日中の眠気覚ましにお茶を活用したい場合は、適度なカフェインが味方になってくれます。お茶にはビタミンやカテキンなど健康に嬉しい成分もたくさん含まれていますから、適切な範囲であれば毎日飲むこと自体はむしろ体によい習慣だと言えます。実際、緑茶摂取が生活習慣病リスクを下げる傾向を示す研究報告もあるほどですmaff.go.jp。大事なのは一度に大量に飲まないこと、寝不足になるほど遅い時間に飲まないこと。このポイントさえ押さえれば、一日に何杯飲むかはあなたのライフスタイルに合わせて調整して構いません。「朝はスッキリ濃いめの煎茶を一杯、昼食後はほうじ茶でほっと一息、夜はノンカフェインのお茶でリラックス」というように、自分なりのペースでお茶と付き合ってくださいね。

ノンカフェイン茶

それでもカフェインをできるだけ摂りたくない方へ、当店で人気のあるノンカフェインのお茶を一覧にしました。是非好みに合わせて楽しんでみてください。

飲み物名カフェイン特徴商品
ルイボスティーゼロ(ノンカフェイン)鼻に抜ける特徴ある香りでリラックスにおすすめ。https://www.e-ochaya.co.jp/lp?u=rooibos1345
グリーンルイボスゼロ(ノンカフェイン)淡い緑色で爽やかな味わいが特徴。ルイボスの香りが苦手な方におすすめ。https://www.e-ochaya.co.jp/shop/products/1344
麦茶ゼロ(ノンカフェイン)夏に冷やしてよく飲まれる、香ばしくさっぱりした味わい。お子さまにおすすめ。https://www.e-ochaya.co.jp/shop/products/1331
どくだみ茶ゼロ(ノンカフェイン)独特の香りとすっきりした味わいが特徴のお茶です。https://www.e-ochaya.co.jp/shop/products/1363
よもぎ茶ゼロ(ノンカフェイン)ハーブのような優しい香りで、飲むと体がぽかぽか温まるお茶です。https://www.e-ochaya.co.jp/shop/products/1362
ごぼう茶ゼロ(ノンカフェイン)ごぼうの香ばしい風味がそのまま楽しめるお茶です。https://www.e-ochaya.co.jp/shop/products/1364
菊芋茶ゼロ(ノンカフェイン)ほんのり甘くて香ばしい風味が特徴で、あっさりして飲みやすいお茶です。https://www.e-ochaya.co.jp/shop/products/1366
びわ茶ゼロ(ノンカフェイン)ほんのり甘みがあり、クセが少なく飲みやすいお茶です。https://www.e-ochaya.co.jp/shop/products/1370
柿の葉茶ゼロ(ノンカフェイン)香りもよく、ほんのり甘くて飲み口もまろやかです。https://www.e-ochaya.co.jp/shop/products/1368
桑の葉茶ゼロ(ノンカフェイン)クセがなく、まろやか且つあっさりした飲みやすいお茶です。https://www.e-ochaya.co.jp/shop/products/1367

その他一覧も是非ご覧ください。https://www.e-ochaya.co.jp/shop/product_categories/caffeine-free

「お茶 カフェイン」に関する悩みは、茶葉の選び方と飲み方次第で解決できるということです。お茶の種類ごとのカフェイン含有量を正しく理解し、シーンに応じて上手に選べば、「夜にお茶を飲んでも眠れないのでは」「子供に飲ませても平気かな」といった不安はぐっと和らぐでしょう。カフェインとの付き合い方さえ間違えなければ、緑茶やほうじ茶の持つ豊かな風味と健康効果を長い人生の友として楽しむことができます。私は常に、皆様に「長期的な安心感」をお届けしたいと願っています。この記事がお茶とカフェインへのモヤモヤを少しでも晴らし、安心して毎日の一杯を味わう助けになれたなら幸いです。もしまだご不安な点や「自分にはどのお茶が合うのだろう?」といった疑問がありましたら、どうぞ遠慮なく私、中根までご相談ください。専門家として、そして同じお茶好きの仲間として、あなたに寄り添いながら最適なお茶選びをお手伝いいたします。これからも末永く、安心で美味しいお茶と共に豊かな時間を過ごせますように。ありがとうございました。