茶つみの里のよみもの
2025.12.08

【専門家が解説】どくだみ茶を飲みすぎるとどうなる?下痢・むくみ・妊娠中の注意までやさしく説明

ドクダミ(Houttuynia cordata)は、昔から日本の暮らしの中で親しまれてきた植物です。「十薬(じゅうやく)」という呼び名があるほど、多くの場面で重宝されてきました。いまでは健康茶として取り入れている方も多く、私たち「茶つみの里」でも国産ドクダミ茶は長く愛され続けているお茶のひとつです。

ただその一方で、最近はネット検索で「どくだみ茶 飲みすぎ」という言葉をよく見かけるようになりました。
「体に良いと聞くけれど、飲みすぎるとどうなるの?」
そんな不安を抱きながら調べている方が増えているのを感じます。

そこでこの記事では、茶つみの里の代表として、長年ドクダミ茶をつくり続けてきた立場から、そして植物の成分や安全性に関する最新の知識も交えながら、ドクダミ茶を“飲みすぎたときに起こりうる体の変化”をわかりやすくお話ししていきます。

と言っても、ただ「注意しましょう」と伝えたいわけではありません。
ドクダミに含まれる成分が体の中でどう働くのか。栽培の環境によって安全性がどう変わるのか。さらに、乾燥や焙煎といった製造工程によって成分がどんなふうに変わるのか。

こうした部分まで丁寧に見ていくことで、「怖いから避ける」のではなく、「仕組みを知って、安心して取り入れられる」状態を目指したいと考えています。

ドクダミ茶は、本来とても心強いお茶です。
だからこそ、正しく知り、日々の暮らしに無理なく寄り添える形で楽しんでいただけるよう、そのための視点と考え方をこの序論でお届けできればと思います。


この記事でわかること

  • 「どくだみ茶を飲みすぎると、具体的にどんな不調が起こりやすいのか」
  • 「ドクダミに含まれる成分(フラボノイド・カリウムなど)の働きと、メリット・注意点」
  • 「妊娠中・授乳中・腎臓が気になる方など、属性別の注意ポイント」
  • 「“無農薬”表示の本当の意味と、安心して選べるどくだみ茶の見分け方」
  • 「乾燥・焙煎・お湯出し/水出しなど、つくり方と淹れ方で変わる成分と安全性」
  • 「毎日の暮らしに無理なく取り入れるための、適量・飲み方・調整のコツ」

目次


ドクダミという植物の素顔を知る

ドクダミ茶の安全性を考えるとき、まず知っておきたいのが「植物そのものの性質」です。ドクダミは、日本中に自生するほど生命力の強い多年草で、そのたくましさは含まれる成分にも表れています。


名前に“毒”がつく理由と、独特なニオイの正体

「ドクダミ」という名前は、“毒を矯(た)める=毒を抑える” という意味からきていると言われていて、植物そのものに毒があるわけではありません。

ただ、独特の強いニオイには理由があります。
生葉にはデカノイルアセトアルデヒドやラウリルアルデヒドといった成分が含まれ、

  • 強い殺菌作用
  • 粘膜への刺激
    といった性質を持っています。

しかし、どくだみ茶は生葉とはまったく違います。
乾燥や焙煎の工程で、これらの揮発性成分の多くが変化・消失し、刺激は大きく減ります。
飲用の安全性を考える際は、生葉ではなく“お茶として加工された状態”を見ることが大切です。


ドクダミ茶の働きを支える主要成分

どくだみ茶には、健康面で役立つとされる成分がいくつも含まれています。ただし、飲みすぎによる不調にも関係する成分のため、知っておくと安心です。


フラボノイド類(クエルシトリン・イソクエルシトリン)

葉や茎に豊富に含まれるフラボノイド配糖体で、次のような働きがあります。

  • 利尿作用:体内の余分な水分・ナトリウムの排出をサポート
  • 便通のサポート:腸の水分保持や蠕動運動を促す
  • 毛細血管のサポート:巡りを整えると報告されている

ただし、量が多すぎると下痢につながる場合がある点は後の章で詳しく触れます。


ミネラル(特にカリウム)

ドクダミはミネラル吸収力が強く、特にカリウムをよく蓄積します。

カリウムは

  • 神経伝達
  • 筋肉・心臓の働き
  • ナトリウム排泄のサポート
    など体に欠かせない成分ですが、腎機能が低下している場合は排泄が追いつかず、高カリウム血症のリスクが高まることがあります。

メリットも大きい成分ですが、体質や健康状態によっては注意が必要な一面もあります。

どくだみ茶を飲みすぎたときに起こりやすい体の変化

どくだみ茶は、成分の働きがしっかりしたお茶だからこそ、量が多すぎると体が敏感に反応することがあります。「水のように飲んでも大丈夫」と思ってしまいがちですが、活性のある成分を含む飲料である以上、体のバランスを崩すこともあります。ここでは、実際に起こりうる変化をわかりやすく整理していきます。


まず多いのは「お腹がゆるくなる」トラブル

どくだみ茶を飲みすぎたときに最も多く見られるのが、腹痛を伴う下痢です。
ネット上では「デトックスだから大丈夫」と表現されることもありますが、体からの“飲みすぎサイン”として捉えるのが自然です。

クエルシトリンによる「緩下作用」が強く出る

どくだみ茶に含まれるクエルシトリンは、適量なら便通のサポートをしてくれます。
しかし量が多すぎると、

  • 腸の中に水分を引き寄せやすくなる(浸透圧性下痢)
  • 腸の動きが強く刺激され、通過が速くなりすぎる

といった反応が起こります。
これにより、大腸で水分が再吸収される前に便が排泄され、下痢につながってしまいます。

● マグネシウムも下痢を助長することがある

ドクダミにはマグネシウムも含まれています。
市販の緩下剤(酸化マグネシウム)と同じように、腸内に水分を集める働きがあるため、大量に飲むと“弱い下剤を続けて飲んでいる状態”に近くなる場合があります。

これが長く続くと、

  • 電解質バランスの乱れ
  • 軽い脱水

といったトラブルに発展することがありますので、お腹がゆるいときは量を見直すことが大切です。


利尿が強まりすぎたときに起こる、脱水・腎臓への負担

どくだみ茶には利尿作用があります。適度なら、むくみや余分な水分の排出に役立つのですが、飲みすぎると体の水分量が減りすぎ、思わぬ負担になることがあります。

● 利尿作用が強まりすぎると「脱水」につながる

強い利尿によって水分が抜けすぎると、血液が濃くなり、結果として腎臓の血流が減ってしまうことがあります。これは“腎臓のはたらきが弱まっている状態(Pre-renal)”と呼ばれ、負担が大きい状態です。

● カリウムがたまりすぎる「高カリウム血症」

また、どくだみ茶にはカリウムが多く含まれます。
普段であれば余分なカリウムは尿として排出されますが、

  • もともと腎機能が低い方
  • 高齢で腎臓の働きが落ちている方

の場合は、排泄が追いつかなくなり、高カリウム血症という状態に近づく可能性があります。

自覚症状は軽いもの(だるさ、しびれなど)から、重くなると不整脈に至る場合もあり、腎機能が気になる方は特に注意が必要です。


まれに見られる「光線過敏症」という反応

頻度は高くありませんが、どくだみ茶を非常に多量に飲んだ場合、**光線過敏症(日光に過敏に反応する皮膚症状)**が生じる可能性が報告されています。

ドクダミに含まれるクロロフィルの分解物(フェオフォルバイドaなど)が体内に蓄積した状態で強い紫外線を浴びると、皮膚に赤みや腫れが出ることがあるためです。

● 市販のしっかり焙煎された茶葉ではリスクは低い

この症状は、十分に加熱処理された市販のどくだみ茶では起こりにくく、特に

  • 自家製で加熱が不十分なもの
  • 大量摂取
  • 日光を強く浴びるタイミングが続く
    といった条件が重なると起こりやすいと考えられています。

普段の飲み方ではほとんど心配いりませんが、知識として覚えておくと安心です。

▼ このパートでお伝えした要点

どくだみ茶の飲みすぎによる反応は、

  • お腹のトラブル
  • 強まった利尿による負担
  • まれな光線過敏症

などがありますが、いずれも“適量から外れたときに起こりやすい現象”です。
正しい知識があれば、必要以上に怖がるものではありませんし、安心して日々のお茶として取り入れる助けになります。

妊娠中・授乳中にどくだみ茶を飲むときの注意点

どくだみ茶はノンカフェインということもあり、妊娠中や授乳中の飲み物として選ばれることがあります。ただ、カフェインが入っていない=誰でもいつでも安心、というわけではありません。
どくだみ特有の成分が、妊娠の時期や体の状態によっては、敏感に作用する可能性があるためです。

ここでは「いつなら飲めるのか」「どんな点に注意したらいいのか」をやわらかく整理していきます。


妊娠初期(〜15週頃)は避けたほうが良い時期

妊娠初期は、胎盤がまだ完成しておらず、とてもデリケートな時期です。この時期のどくだみ茶については、避けたほうが良いとされる明確な理由があります。

● どくだみ成分が子宮を収縮させる可能性

動物実験では、Houttuynia cordata(ドクダミ)の抽出物が、子宮平滑筋の収縮を強める作用を示したという報告があります。
そのメカニズムは、

  • オキシトシン受容体
  • プロスタグランジンの変化
  • 細胞内カルシウム濃度の上昇

などが関わると考えられています。

人でのデータは限られているものの、妊娠初期に子宮収縮を促す可能性が示されているという事実は、十分な注意を払う根拠になります。

● 結論:妊娠初期はどくだみ茶を控える

この時期は特に敏感で、流産のリスクも自然に高くなっています。
そのため、念のため 妊娠初期の飲用は避けることを強くおすすめ します。


妊娠中期〜後期は「適量」であれば飲めることが多い

妊娠中期(安定期)に入ると、身体の状態は比較的落ち着いてきます。この時期に関しては、1日に1〜2杯程度の適量であれば飲める場合が多いとされています。

ただし、気をつけたい点がいくつかあります。

● 下痢が続くと子宮への刺激になることも

どくだみ茶には便通を促す作用があり、飲みすぎると下痢が起こりやすくなります。
下痢そのものが腸を強く刺激すると、連動して子宮が収縮しやすくなることがあります。

● 体調が不安定な日は避けたほうが安心

お腹の張りや違和感がある日、体調に波がある日は無理に飲まず、まずは体を優先してください。


授乳中に飲む場合の注意点

授乳中は、赤ちゃんの体調にも気を配りたい時期ですね。どくだみ茶の成分は、完全ではないものの、母乳に移行する可能性があります。

● 赤ちゃんが下痢をすることがある

どくだみ茶を飲んだお母さんの中には、量が多すぎると赤ちゃんの便がゆるくなった、という声もあります。乳児は消化器が未発達のため、成分に敏感に反応することがあります。

様子を見ながら、量を調整する

  • まずは1杯から
  • 赤ちゃんの便の状態を数日観察
  • 問題なければゆっくり増やす

というステップが安心です。


▼ まとめ(このパートの要点)

妊娠や授乳は、どくだみ茶との付き合い方も少し変わる時期です。

  • 妊娠初期は控えるのが安全
  • 妊娠中期〜後期は1〜2杯程度の“適量”で様子を見る
  • 授乳中は、赤ちゃんの便の状態を見ながら量を調整する

どくだみ茶が悪いわけではなく、「その時期の体が敏感に反応しやすい」というだけのこと。
安心して過ごすために、少し丁寧な向き合い方を心がけていただくと良いと思います。

「無農薬」って本当はどういう意味?お茶選びで知っておきたい現実

健康茶を選ぶとき、「無農薬」という言葉を見ると安心できる、という方は多いと思います。
しかし実は、この「無農薬」という言葉――現在は商品パッケージなどに表示してはいけないというルールがあります。

それは、私たち茶つみの里のようにお茶を扱う立場から見ても、きちんと知っていただきたい大切なポイントです。


なぜ「無農薬」と表示してはいけないのか

農林水産省が定める「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」では、
「無農薬」という表記は禁止とされています。

理由はとてもシンプルで、

  • 土壌に昔の農薬が残っていないと断言できない
  • 近隣農地から風で農薬が飛んでくる(ドリフト)の可能性がある
  • 「完全にゼロ」という誤解を招く

といった背景があるためです。

つまり、「無農薬」という表示は、科学的にも法律的にも“確実な安全の証明”にはならないのです。

意外かもしれませんが、消費者を守る目的で「無農薬」という言葉は使えないようになっています。


では、正しい表示はどうなっている?

現在、法的に認められている表示は次の2つです。

●「農薬:栽培期間中不使用」

種まきから収穫までの期間、農薬を使っていない場合にのみ使える表現です。
あくまで「栽培期間中」であり、土壌の残留などを完全にゼロと保証するものではありません。

●「特別栽培農産物」

その地域の慣行レベルと比べて、

  • 農薬使用回数
  • 化学肥料の窒素成分量

が 5割以下の場合に表示できるものです。

こちらは国としての基準が明確で、管理体制が分かりやすい表示です。


茶つみの里が大事にしている“本当の安全性”

茶つみの里で扱う国産ドクダミ茶は、これらのガイドラインに沿った表示を徹底しています。
さらに、原料の安全性を裏付けるために、年に数回の残留農薬検査を実施(200項目以上)しています。

自生(野生)のドクダミを扱う場合も例外ではなく、科学的なデータに基づいて安全性の確認をしています。

これにより、「無農薬」という曖昧な言葉に頼らず、見える形で安全性を担保するという姿勢を大事にしています。


▼ このパートで伝えたいこと

  • 「無農薬」という言葉は使ってはいけない(法律で禁止)
  • 土壌や風による農薬の混入はゼロと断言できないため
  • 本当に見るべきなのは
    • 検査体制
    • 栽培履歴
    • 表示ルールを守っているか
  • 茶つみの里では、200項目以上の残留農薬検査で透明性を確保

「無農薬」という言葉に安心するのではなく、“どう管理されているか”が安心につながる時代だと私たちは考えています。

どくだみ茶は“つくり方”で安全性も風味も大きく変わる

どくだみ茶の品質や安全性は、原料だけでなく「加工のしかた」によっても大きく左右されます。
とくに、乾燥・焙煎といった工程は、どくだみ特有の成分がどのように残るか、どんな風味になるかに深く関わっています。

家庭で自作する方もいらっしゃいますが、市販品の安全性が安定しているのは、こうした工程がしっかり管理されているためです。

ここでは、どくだみ茶づくりの現場で実際に行われている工程と、その意味をわかりやすく見ていきます。


乾燥工程は“カビ”を防ぐための重要ステップ

ドクダミは葉に水分を多く含む植物です。そのため、収穫後にしっかり乾燥させないとカビが発生しやすく、衛生面で大きなリスクになります。

● 茶つみの里の乾燥工程

私たちは収穫したドクダミを洗浄したあと、温風乾燥機で短時間に均一に水分を抜く方法をとっています。
これにより、微生物の繁殖しやすい“湿った時間”を最小限にし、安全な原料に仕上げることができます。

一方、自家製の天日干しの場合は天候に左右され、

  • 乾燥ムラが出やすい
  • 水分が残りやすくカビのリスクが高まる

といったデメリットがあります。

安全性を考えると、均一で適切な乾燥は欠かせない工程です。


焙煎は“香りづけ”だけでなく、安全性にも影響する

焙煎というと「香ばしさを出すための作業」というイメージが強いかもしれませんが、実はどくだみ茶にとって焙煎は安全性を高めるうえで欠かせない工程です。

● 独特の臭い成分が熱で減る

生葉のあの強い匂いの元であるデカノイルアセトアルデヒドは熱に弱く、焙煎によって分解・揮発します。

そのため、しっかり焙煎を行うことで、刺激的だった生葉の香りが和らぎ、飲みやすい風味へと変わります。

● 香りの変化(メイラード反応)

焙煎によって茶葉の中ではメイラード反応が進み、

  • ピラジン類
  • フラン類

など、香ばしく心地よい香り成分が生まれます。
この変化が「どくだみ茶らしい香り」の基盤になります。

●茶つみの里が大切にしている「焙煎」の仕上がり

どくだみ茶の風味や飲みやすさは、焙煎の仕上がりで大きく変わります。
茶つみの里では、原料の状態をしっかり見極めながら、直火と遠赤外線を組み合わせた深煎りの焙煎で仕上げた茶葉を採用しています。

この深煎りの焙煎によって、

  • 芯までしっかり火が通る
  • 生葉に残る独特の香りがやわらぐ
  • 有用成分を保ちつつ、飲みやすい風味になる

といった“安心して日々飲めるお茶”の状態になります。

焙煎は単なる香りづけではなく、
どくだみの強い個性を、穏やかなお茶として仕立てるための大切な工程です。
茶つみの里では、その仕上がりを一つひとつ確かめながら、お客様の手元に届く品質を整えています。


▼ このパートのまとめ

  • どくだみ茶は 加工工程が安全性に大きく影響 する
  • 乾燥はカビのリスクを減らすための必須工程
  • 焙煎は香りづけだけでなく、刺激成分を減らす役割もある
  • 茶つみの里では、均一乾燥+深煎り焙煎で安全性と飲みやすさを両立

どくだみ茶が安心して飲めるのは、こうした“見えない過程”が丁寧に積み重ねられているからです。

どくだみ茶は“淹れ方”で成分量も体への影響も変わる

どくだみ茶は、同じ茶葉を使っていても「どう淹れるか」で成分の出方が大きく変わります。
とくにお湯で出す場合と水でゆっくり抽出する場合では、味わいも体への感じ方も違ってきます。

ここでは、それぞれの特徴をわかりやすく整理していきます。


お湯でしっかり抽出する方法(熱湯抽出)の特徴

お湯を使った抽出は、どくだみ茶の成分をしっかり引き出す方法です。

● 成分の溶け出すスピードがとても速い

沸騰に近いお湯(約100℃)を使うと、茶葉内の細胞壁が柔らかくなり、成分が短時間で溶け出します。

  • カリウム
  • クエルシトリンなどのフラボノイド
  • タンニン

こういった成分が 3〜5分ほどで一気に高濃度になるのが特徴です。

● “濃さ”が出やすいぶん、メリットもリスクも大きい

味は香ばしくしっかりしますが、その一方で、

  • 下痢が起こりやすい
  • カリウム摂取量が増えやすい

などの面もあります。

「どくだみ茶で体調を崩した」という方の多くは、
濃く煮出した熱湯抽出を長期間飲んでいたケースが多めです。


水でゆっくり抽出する方法(水出し)の特徴

水出しは、どくだみ茶のやわらかい風味を生かせる方法です。

● 時間をかけてゆっくり成分が溶け出す

低温だと分子の動きがゆっくりなので、抽出は“拡散”中心になります。
急激に成分が出るわけではなく、ゆっくり・優しい抽出になるのが特徴です。

そのため、最初の数時間では

  • タンニン(渋み)
  • 一部のミネラル
  • フラボノイド

の溶出が控えめになり、まろやかで飲みやすい味になります。

● 最終的には成分量が近づく場合もある

水出しを8時間以上置くと、時間の経過とともにお湯出しに近い量まで成分が出る可能性もあります。

ただし、初期の溶出スピードがとても緩やかなので、濃度調整がしやすいのが利点です。

● 衛生管理が必要

水出しには熱殺菌が入らないため、

  • 清潔な容器を使う
  • 冷蔵保存する
  • できれば当日には飲み切る

といった管理が必須です。


▼ このパートのまとめ

  • お湯出し
    • 成分が一気に出る
    • 効果を感じやすい反面、濃くなりすぎると負担も出やすい
  • 水出し
    • 味がまろやか・胃に優しい
    • 成分の立ち上がりがゆるやかで濃度調整しやすい
    • 衛生管理が必要

どちらが良い・悪いではなく、
その日の体調や目的に合わせて選ぶのがいちばん大切です。

どくだみ茶はどれくらい飲む?“ちょうどいい量”の考え方

どくだみ茶は、健康に役立つ成分が多いお茶だからこそ、「量の調整」がとても大切です。
適量であれば日々の体調管理の支えになりますが、飲みすぎるとこれまで説明してきたような負担が出ることがあります。

ここでは、茶つみの里としてお伝えしたい「安全においしく続けるための目安」をご紹介します。


1日の摂取量の目安

● 茶葉量

乾燥茶葉で 1日10〜15g程度がひとつの目安になります。

● 抽出したお茶の量

1日に 1.0〜1.5リットル程度まで。

2リットル以上になると、たとえ健康な方でも

  • 水中毒
  • ミネラルバランスの乱れ

などが起こりやすくなるため、量にはゆとりを持たせたいところです。

● 初めて飲む方は“少なめスタート”が安心

初めての方、久しぶりに再開する方は、

  • まずは1杯(約200ml)から
  • 翌日の体調・便の状態を確認
  • 数日かけてゆっくり増やす

というステップが安全です。

体質によっては少量でも便がゆるくなりやすい方がいるため、量を急に増やす必要はありません。


負担なく続けるための飲み方の工夫

どくだみ茶は「濃さ」や「淹れ方」で体への感じ方が変わります。飲みすぎを防ぐだけでなく、日々の体調に合わせて工夫することで、ずっと付き合いやすいお茶になります。

● 濃さを調整する

一般的には、

  • 沸騰後、弱火で3〜5分煮出す
    という方法が多いですが、お腹がゆるくなりやすい方は、
  • お湯を注いで浸出するだけ
  • 煮出しを 1〜2分に短縮

といった方法も向いています。

● ブレンドして飲む

「どくだみ100%はちょっと強い…」という方には、

  • ほうじ茶
  • ハトムギ茶
  • 玄米茶

などとのブレンドがおすすめです。

味が飲みやすくなるだけでなく、成分の濃度を自然に調整でき、続けやすくなります。
特にハトムギとの組み合わせは、美容の面でのイメージからも人気があります。

● 温度にも気をつける

冷たいお茶をたくさん飲むと、それだけでお腹がゆるくなることがあります。
胃腸が敏感な日は

  • 常温
  • 温かいお茶

のほうが負担が少なく安心です。


どんな場合は飲む前に注意が必要?

以下に当てはまる方は、どくだみ茶が体に強く働きやすい可能性があります。

● 腎臓の病気がある方

腎不全や透析中の方などは、カリウム摂取量に制限が必要なことがあります。

● カリウム保持性利尿薬を使用している方

薬との兼ね合いで、カリウムが体内にたまりやすい状態になることがあります。

● 妊娠初期の方

どくだみには子宮収縮作用が示唆されているため、妊娠初期は避けることが安心です。

飲む前にかかりつけの医師にご相談いただくことをおすすめします。

● 強い下痢が続いている方

どくだみ茶の緩下作用が症状を悪化させる可能性があります。

不安がある場合は、医師に相談することで安心して飲めるかどうかが判断しやすくなります。


▼ このパートのまとめ

  • 茶葉10〜15g・抽出液1〜1.5Lが目安
  • 初めての方は1杯からスタートして様子を見る
  • 濃さ・温度・ブレンドで体に合わせた調整ができる
  • 腎臓病・妊娠初期・下痢が続く場合は注意が必要

どくだみ茶は「適量」を知ることで、無理なく毎日の生活に溶け込むお茶です。
自分の体の声を聞きながら、ちょうどいい量で付き合っていけると安心ですね。

まとめ──どくだみ茶と“ちょうどいい距離”でつきあうために

どくだみ茶は、しっかりとした成分を持つお茶だからこそ、量や飲み方によって体の感じ方が変わることがあります。
でも、それは決して特別なことではなく、どんな健康茶にもある“性質”のひとつです。

大切なのは、その性質を知ったうえで、ご自身の体調に合わせて無理なく続けること。
それだけで、どくだみ茶は日々の暮らしの中で穏やかに寄り添ってくれる存在になります。

私たち茶つみの里は、
“売って終わり”ではなく、お客様が長く安心して健康茶とつきあえるためのお手伝いをすること
を大切にしています。

どくだみ茶が、皆さまの日々の暮らしの中で、そっと寄り添うパートナーであり続けられたら――。
その願いを込めて、この記事を締めくくります。

毎日の暮らしに、寄り添うお茶。

※本記事は健康情報の提供を目的としたものであり、診断・治療を目的としたものではありません。
既往症のある方、治療中の方、妊娠中・授乳中の方は、飲用前に必ず医師へご相談ください。

■ 茶つみの里のどくだみ茶について

私たちは「安心して選べるお茶づくり」を大切にしています。
どくだみ本来の力を、毎日の暮らしに無理なく寄り添うかたちでお届けできるよう、
原料選びから焙煎、検査体制まで丁寧に整えてきました。

もし、茶つみの里のどくだみ茶のことも知ってみたいと思っていただけたら、
こちらのページをご覧いただけると嬉しいです。↓↓↓

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