茶つみの里のよみもの
2025.10.09

血糖値が気になるあなたへ。後悔しない『桑の葉茶』の選び方、専門家が本音で語ります。

こんにちは。「茶つみの里」の代表をしております、中根と申します。

先日、もう何十年とお付き合いのあるお客様から、ふとお電話をいただきました。「中根さん、最近、健康診断の結果がどうも気になってね。食事には気をつけているつもりなんだけど…」。その声の奥にある、言葉にならない不安や焦りのようなものが、私には痛いほど伝わってきました。

もしかしたら、今これを読んでくださっているあなたも、同じような「モヤモヤ」を抱えていらっしゃるのではないでしょうか。

「甘いものは大好きだけど、そろそろ控えなければ。でも、日々の楽しみがなくなるのは寂しいな…」 「健康のために何か始めたいけれど、情報が多すぎて、何が本当に自分に合っているのか分からない」 「自分だけじゃなく、家族にもずっと健やかでいてほしい。だからこそ、毎日口に入れるものは、心から安心できるものを選びたい」

そんな、誰にも打ち明けられないけれど、確かに心の中にある想い。もし少しでも思い当たることがあるのなら、この先を読み進めていただけると嬉しく思います。

そうしたお客様のお声に触れるたびに、私はいつも強く思うのです。私たちの仕事は、ただお茶を箱に詰めてお送りすることではない、と。

私たちが何よりも大切にしているのは、お客様の5年後、10年後、そして20年後の健やかな笑顔と、心からの「安心感」です。目先の安さや手軽さのために、その大切な未来を少しでも曇らせるような選択は、決してすべきではありません。

ですから、この記事では商品を売るための話は一切いたしません。そうではなく、あなたが後悔しない選択をするために、お茶の専門家として、そして同じ村の住人の一人として、私が知るすべてを誠実にお伝えしようと決めました。私にとって、お客様とのお付き合いの始まりは、ここからです。

桑の葉茶がもたらす、穏やかな毎日の秘密

「桑の葉茶」と聞くと、なんとなく体に良さそう、というイメージをお持ちかもしれません。しかし、その力の源がどこにあるのかを正しく知ることで、お茶との向き合い方はもっと深まります。ここでは、桑の葉が持つ、私たちの毎日を穏やかに支えてくれる秘密について、一つひとつ丁寧にお話しさせてください。

なぜ「食後のそわそわ」に? 桑の葉だけが持つ特有成分の働き

食事、特にご飯やパン、甘いものを食べた後に、血糖値が気になるというお悩みは、本当に多くの方が抱えていらっしゃいます。この「食後のそわそわ」とした感覚に、桑の葉は優しく寄り添ってくれます。その秘密は、桑の葉にだけ特有の「1-デオキシノジリマイシン(DNJ)」という成分にあります 。近年では「桑の葉由来イミノシュガー」という名称でも知られ、多くの機能性表示食品にも活用されています 。  

少し専門的な話になりますが、私たちの体は、食事で摂った糖質をそのままでは吸収できません。小腸で「α-グルコシダーゼ」という消化酵素の働きによってブドウ糖などの小さな単位に分解し、初めて吸収します 。桑の葉に含まれるDNJは、このブドウ糖と分子の形がとてもよく似ているのです 。そのため、酵素が本物のブドウ糖と間違えてDNJと先に結合してしまい、結果として糖の分解がブロックされ、体内への吸収が穏やかになります 。これが、桑の葉茶が食後の血糖値の急激な上昇を緩やかにする手助けをしてくれる仕組みです。  

そして、ここにもう一つ、あまり知られていない大切な働きがあります。小腸で吸収されなかった糖質は、そのまま大腸へと運ばれます。そこで何が起こるかというと、今度は腸内にいる善玉菌たちの「エサ」になるのです 。つまり、桑の葉茶を飲むことは、食後の血糖値ケアだけでなく、同時に腸内環境を育む「プレバイオティクス」としての役割も期待できるということです 。一つの働きが、次の健やかな連鎖を生み出していく。自然の恵みとは、本当によくできているものだと感心させられます。  

体の中からスッキリと。食物繊維が支える健やかな腸内環境

毎日のスッキリ感は、心と体の軽やかさに直結しますよね。桑の葉は、この「内側からのスッキリ」を支える食物繊維が非常に豊富なことでも知られています。その含有量は、一般的な野菜と比べても食物繊維が非常に豊富とされています。

この豊富な食物繊維が、腸の働きを穏やかにサポートし、溜め込みがちな毎日からの解放を手伝ってくれます 。さらに、先ほどお話ししたDNJの働きで大腸に届いた糖質と一緒に、食物繊維もまた善玉菌の良いエサとなり、腸内環境を健やかに保つ手助けをしてくれるのです 。  

実際に、静岡県にお住まいの鈴木様からも、「毎朝の一杯を桑の葉茶に変えてから、なんだか一日が軽やかに始められる気がします。味もクセがなくて続けやすいですね」という嬉しいお声をいただいています。体の内側が整うと、自然と気持ちまで前向きになる。そんな穏やかな変化を感じていただけることが、私たちにとって何よりの喜びです。

現代人に不足しがちな栄養素を一杯で。ミネラルの宝庫

桑の葉の魅力は、DNJや食物繊維だけではありません。実は、現代の食生活でどうしても不足しがちと言われるミネラル類の、まさに「宝庫」なのです。

カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウム、カリウムといった、私たちの体の調子を整えるために欠かせない栄養素が、驚くほどバランス良く含まれています 。毎日のお食事だけでこれらの栄養素を十分に補うのはなかなか大変ですが、いつものお茶を桑の葉茶に変えるだけで、手軽に補給できるのは大きな魅力です。  

さらに、リラックス効果で知られるアミノ酸の一種「GABA(ギャバ)」も含まれており 、忙しい毎日を送る方の、心穏やかなひとときをサポートしてくれます。一杯のお茶が、様々な角度から私たちの体を支えてくれるのです。  

栄養素桑の葉(粉末)ほうれん草(生)ケール(生)ごぼう(生)
カルシウム (mg)2,7004922046
鉄 (mg)15.22.02.10.7
カリウム (mg)2,800690440320
食物繊維 (g)38.32.83.75.7

※数値は日本食品標準成分表2020年版(八訂)より100gあたりの値を引用。桑の葉粉末の値は製品により異なります。

時間を問わずに、ほっと一息。カフェインゼロという選択肢

健康茶を始めたいけれど、カフェインが気になる…というお声もよく伺います。特に、おやすみ前や、妊娠中・授乳中の方、そして小さなお子様にとっては、カフェインの有無は大切なポイントですよね。

その点、桑の葉茶は安心です。緑茶や紅茶、ウーロン茶などとは異なり、桑の葉そのものにはカフェインが含まれていません 。ですから、一日の終わりに心を落ち着けたい時のリラックスティーとして、また、ご家族みんなが集まる食卓での一杯として、時間を問わずに楽しんでいただくことができます 。  

ただし、一点だけご注意いただきたいのは、商品によっては風味を良くするために抹茶などがブレンドされている場合があることです 。抹茶にはカフェインが含まれますので、カフェインを完全に避けたい場合は、原材料表示をしっかりと確認し、「桑の葉100%」のものを選ぶようにしてくださいね。  

後悔しない桑の葉茶の選び方と、暮らしへの取り入れ方

桑の葉茶の魅力をご理解いただけたところで、次にお伝えしたいのが「では、どうやって選べば良いのか」という、最も大切な部分です。せっかく始めるのですから、心から納得できる一杯を見つけていただきたい。そのための道しるべとなるよう、私の20年の経験から見えてきた「本質的な選び方」をお話しします。

どこで育ったかが大切です。産地で変わる桑の葉の個性と風味

お米や野菜に産地ごとの味の違いがあるように、桑の葉もまた、どこで育ったかによってその個性や風味が大きく変わります。いわば「テロワール」です。毎日飲むものだからこそ、こうした産地の個性を知っておくと、お茶選びがもっと楽しく、確かなものになります。

私が「見える安全」にこだわる理由。トレーサビリティとFSSCで裏付ける信頼

健康のために続ける一杯ほど、私は“仕組みで守る安全”を重視します。ラベルの言葉よりも、原料がどこから来て、どのように加工され、どんな検査を経て手元に届くのか――その道筋がどれだけ見えるかが要になります。

まず土台になるのが、国際規格に基づく衛生管理のフレームです。FSSC 22000(ISO 22000+前提条件プログラム)やHACCPの考え方が現場に根づいているか。これは難しい専門用語に見えますが、要するに「危害を事前に洗い出し、工程ごとに管理点を設定し、記録を残し、第三者が監査できる状態」を作ること。原料の受け入れから製造・包装・保管・出荷まで、一連の手順が標準化されていることを意味します。

検査体制も具体的に確認したいポイントです。残留農薬のスクリーニング(定期またはロット抜き取り)、重金属(鉛・カドミウム等)、微生物(一般生菌・大腸菌群・黄色ブドウ球菌)、カビ毒(アフラトキシン)といった項目を、外部公的機関の成績書(CoA)で裏づけできるか。異物混入対策としては、ふるい・エアブロー・金属探知機・選別機の工程設計、そして日々の清掃手順(SSOP)や防虫管理の記録が重要です。保管は温度・湿度・遮光の管理、移り香対策まで含めて徹底されていると理想的です。

品質の“再現性”も見落とせません。官能評価で香り・甘み・渋み・余韻の基準を決め、基準に満たないロットは見送る。賞味期限は推測ではなく、加速・実時間の保存試験データで設定する。ここまで仕組み化できているお茶は、毎日のカップがぶれません。結果として「続けやすさ」につながります。

情報公開も信頼の要です。原料の原産地と最終加工地、ティーバッグの材質(植物由来や紙、耐熱性、接着方式)、インクやフィルムの仕様、保存上の注意、問い合わせ窓口――こうした基本情報がパッケージとウェブで整っているか。さらに、ロット番号で問い合わせた際に、担当者が具体的に答えられる体制かどうかも、私が重視するポイントです。

まとめると、後悔しない一杯の判断基準は「工程が見える」「検査で語れる」「毎回同じ味に仕上がる」の三点です。美辞麗句ではなく、仕組みと記録で語れるお茶を、私は自信をもって勧めたい。あなたが手に取る時は、どうぞ裏面表示と品質情報を一緒に確かめてください。それが未来の安心につながる、いちばん確かな近道です。

見落としていませんか?毎日使うティーバッグの素材という盲点

そして、もう一つ。さて、ここからは、多くの方が見落としがちですが、私がとても大切だと考えている点についてお話しします。それは、「ティーバッグの素材」です。

手軽で便利なティーバッグは、今やお茶の主流です。
しかし、その「袋」の素材について、深く考えたことはありますか?
実は、ここに大きな違いが隠れているのです。

現在、市場で多く使われているのは、PET(ポリエチレンテレフタレート)やナイロンといった石油由来の素材です。
耐熱性や加工のしやすさに優れており、当店でも一部の商品で採用しています。
もちろん、毎日安心してお使いいただけるよう、品質や安全性をしっかり確認したうえで取り入れています。

私たちは、用途や抽出特性、包装の安定性などを総合的に見て、製品ごとに素材を使い分けています。
そのうえで、環境やこれからの世代への配慮から、植物由来の素材(ソイロン)も積極的に採用しています。
これは、トウモロコシのでんぷんなどを原料にした生分解性フィルターで、熱湯を注いでも安心して使え、最終的には土に還る素材です。

目先の便利さや価格だけでなく、「どんな素材が自分や家族の毎日の一杯を支えているのか」。
そこに少し意識を向けていただくことが、未来の安心につながると私は考えています。

こうした細部へのこだわりこそが、本当の意味での「品質」であり「安全」だと私たちは考えています。あなたの健康を思うからこその、私たちの譲れないこだわりです。お茶を選ぶ際には、ぜひパッケージの裏側を見て、ティーバッグの素材にも少しだけ目を向けてみてください。

いつ、どう飲むのが一番?桑の葉茶の力を引き出す飲み方と注意点

せっかく桑の葉茶を飲むなら、その力を最大限に引き出したいですよね。最も効果的な飲み方と、知っておいていただきたい注意点を誠実にお伝えします。

まず、飲むタイミングですが、桑の葉特有の成分DNJの働きを活かすのであれば、お食事の15分ほど前、もしくはお食事中にお飲みいただくのが最もおすすめです 。食前に飲むことで、後から入ってくる糖質の吸収に備えることができるからです。  

そして、大切な注意点です。桑の葉茶は食品であり、医薬品ではないため、「副作用」というものはありません 。しかし、食物繊維が非常に豊富なため、体質によっては、一度にたくさん飲むとお腹が張ったり、少し緩くなったりすることがあります 。これは体が慣れていないサインかもしれませんので、心配な方はまず一日1~2杯から、ご自身の体と相談しながら少しずつ試してみてください。  

また、これはどんな健康茶にも言えることですが、もし血糖値を下げるお薬を服用中の方や、腎臓の機能に制限があるなどでカリウムの摂取について指導を受けている方は、必ずかかりつけのお医者様にご相談の上、飲用を始めてくださいね 。正直にお伝えすることが、あなたの安心に繋がると信じています。  

最後の一杯まで美味しく。正しい保存方法と、粉末タイプの楽しみ方

最後に、購入した桑の葉茶を、最後の一杯まで美味しく楽しむためのコツをお話しします。

お茶の葉は、実はとても繊細な「生鮮食料品」です。特に「湿気」「光」「高温」「酸素」「移り香」の5つが大の苦手 。開封したお茶は、必ず袋の中の空気をできるだけ抜いてからチャックをしっかりと閉め、直射日光や高温多湿を避けて、涼しい場所で保管してください 。よく「冷蔵庫に入れた方が良いですか?」と聞かれますが、開封後の冷蔵庫保管は、他の食品の匂いを吸ってしまったり、出し入れの際の温度差で結露して湿気の原因になったりするため、あまりおすすめできません 。  

また、最近は茶葉をまるごと粉末にした「パウダータイプ」も人気です。これなら茶葉の栄養を余すことなく摂れますし、何より楽しみ方がぐっと広がります 。お湯や水に溶かすだけでなく、牛乳や豆乳で割って「桑の葉ラテ」にしたり 、ヨーグルトやスムージーに混ぜたり。パンケーキやクッキーの生地に練り込んで、お子様と一緒に楽しむのも素敵ですね 。ご家族のライフスタイルに合わせて、無理なく、楽しく続けられる方法を見つけてみてください。  

ここまで長い時間、私のお話にお付き合いいただき、本当にありがとうございます。桑の葉茶という一杯の向こう側にある、たくさんの物語や想いを、少しでも感じていただけたなら幸いです。

つまり、後悔しない桑の葉茶を選ぶということは、単に成分表の数字を眺めることではありません。そのお茶が「どこで、どのように育てられ」、「どんな素材で、私たちの手元まで届けられるのか」。その背景にある物語や作り手の思想まで含めて、心から信頼できるものを選ぶということです。

あなたの体は、あなたが毎日、何を口にするかでできています。だからこそ、その一つひとつの選択は、未来のあなたと、あなたの大切なご家族への、何よりの贈り物になるはずです。

もし、この記事を読んでもまだ何か分からないこと、ご不安なことがあれば、どうぞ遠慮なく私たちにご相談ください。お電話一本、メール一通でも構いません。あなたのお話をじっくりと伺い、専門家として、そして一人の人間として、一緒に最適な一杯を見つけるお手伝いをさせていただくこと。それこそが、私の何よりの喜びであり、使命だと考えています。

あなたの明日が、今日よりもっと健やかで、安心感に満ちたものでありますように。心から願っております。

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