茶つみの里のよみもの
2026.02.26

桑の葉茶を飲み続けた結果、どう変わる?お茶屋が正直に教える効果と続け方

「毎食前に飲んでいるのに、なんだか変化が感じられない」

そう思い始めると、続ける気持ちがだんだん揺らいでくる。それは、とても自然なことだと思います。

「桑の葉茶って、本当に続けていい意味があるの?」「どのくらいで変化が出るの?」「飲み方が間違っているのかな?」——そんな疑問を抱えながら検索してこの記事にたどり着いた方が、きっと多いはずです。

私は創業約80年、日本茶と健康茶を扱い続けてきた茶つみの里の中根と申します。これまでたくさんのお客様から「桑の葉茶を飲み始めました」というご連絡をいただいてきました。その一方で、「なかなか変化が出なくて」「本当に体に合っているのかな」というご相談も、決して少なくありませんでした。

そのたびに感じてきたのは、「正しく知ってから飲んでほしい」という気持ちです。効果を誇張して「とにかく飲めば大丈夫」とお伝えするのは、私にはできません。でも、このお茶が持つ本当の力と、その力が発揮されるまでの時間感覚を、誠実にお伝えすることはできます。

この記事では、桑の葉茶を飲み続けるとどんな変化が期待できるのか、どう飲めば効果を感じやすいのか、そして飲む前に知っておいてほしい注意点を、できるだけわかりやすくお伝えしていきます。


この記事でわかること

  • 桑の葉茶が体の中でどんな働きをするのか、その仕組み
  • 飲み続けた結果として期待できる変化と、変化が出るまでの時間の目安
  • 「痩せない」「お腹が張る」など、よくある悩みの原因と対処法
  • 効果を感じやすくする、飲むタイミングと続け方のコツ
  • 腎臓・薬との飲み合わせなど、知っておきたい注意点
  • 緑茶や他の健康茶と、桑の葉茶はどう違うのか

目次


桑の葉茶とはどんなお茶か

蚕のエサから、健康茶へ

桑の木といえば、かつては蚕(カイコ)のエサとして知られていました。明治時代、日本の養蚕業が最盛期を迎えていた頃、農山村のあちこちに桑畑が広がっていたのを、写真や資料で見たことがある方もいるかもしれません。

しかし戦後、絹産業が衰退するとともに桑畑の多くは使われなくなり、各地の遊休地として残されていきました。そんな桑を「健康のための食品」として見直す動きが始まったのは、比較的最近のことです。

実は鎌倉時代に書かれた『喫茶養生記』の中にも、桑の健康への働きについての記述があるほど、日本ではずっと昔から桑は「体に良いもの」として親しまれてきた植物でした。

現代では、ノンカフェインの健康茶としてスーパーやネット通販でも手軽に手に入るようになった桑の葉茶。農薬不使用での栽培が主流となり、安全性への配慮も進んでいます。捨てられていた桑畑が地域の産業として息を吹き返している、という話も聞くようになりました。

歴史の長い植物が、現代人の暮らしに静かに寄り添うお茶として戻ってきている。そんな背景を知ると、一杯の味わいが少し変わるかもしれません。

桑の葉ならではの成分の話

桑の葉茶が他のお茶と異なる一番の理由は、「DNJ(デオキシノジリマイシン)」という成分を含んでいることです。少し難しい名前ですが、仕組みを一言で説明すると「腸の中で、糖が吸収されるスピードをゆっくりにしてくれる成分」です。この働きが、後ほどお話しする血糖値との関係に深く関わっています。

それ以外にも、桑の葉にはカルシウムや鉄分、ビタミンB群、食物繊維、抗酸化作用を持つポリフェノールなど、様々な成分が含まれています。緑茶と比べるとカルシウムや鉄分が豊富というデータもあり、単に「血糖対策の飲み物」というだけでなく、日々の栄養補給という観点でも注目されています。

そして何より、ノンカフェインであること。これが、緑茶やコーヒーが苦手な方、夜の食後に飲みたい方、妊娠中で気になっている方にとっての大きな魅力になっています。


桑の葉茶を飲み続けると、何が変わるのか

食後の血糖値を穏やかに保つ働き

桑の葉茶を飲み続けた結果として、最も多く語られるのが「食後の血糖値の変化」です。

私たちが食事でごはんやパンを食べると、腸の中で糖が分解されて体内に吸収されます。このとき、糖の吸収が急激に起こると血糖値が一気に跳ね上がります。これが「血糖スパイク」と呼ばれる状態で、繰り返されることで体への負担につながると言われています。

桑の葉に含まれるDNJは、腸の中でこの「糖の分解・吸収」にブレーキをかける働きを持っています。急いで糖を取り込もうとする腸の動きをゆっくりにすることで、食後の血糖値の急上昇を緩やかにする、というのが桑の葉茶の核心的な働きです。

某大学の研究では、健康な成人を対象に桑の葉の成分を継続的に摂取したところ、食後の血糖上昇が穏やかになったことが確認されています。「研究でちゃんと裏付けられているお茶なんだ」と知っていただけると、毎日続ける意味がより感じやすくなるかもしれません。

ただし大切なのは、これはあくまで「血糖値を薬のように下げる」ものではない、ということです。急な血糖の上がり方を穏やかにする働きがある、というのが正確な伝え方です。「食後に血糖値が気になる」「健康診断で少し指摘された」という方が、日常の習慣として取り入れる一つの選択肢として、私はこのお茶をお勧めしています。

脂質や体組成への影響

「体重を少し落としたい」「コレステロール値が気になる」という理由で桑の葉茶を始める方も多くいらっしゃいます。

動物実験や一部のヒト試験では、桑の葉の継続摂取によって血中の中性脂肪やコレステロールの値が改善傾向を示したというデータがあります。また、食後の血糖スパイクを穏やかにすることで、体が脂肪を蓄えようとする働きも間接的に抑えられる、という考え方もあります。

ただし、「桑の葉茶だけで体重が落ちる」というのは正直なところ過大な期待です。食事習慣や生活習慣全体の中で、このお茶が一つのサポート役を担う、というのが現実的な見方だと思っています。

毎食前の一杯を続けながら、食べる順番を少し意識したり(野菜から先に食べるなど)、食後に軽く体を動かしたりする習慣と組み合わせることで、変化を感じやすくなります。桑の葉茶は「魔法のお茶」ではありませんが、毎日の暮らしを少しずつ整えていくための「道具の一つ」として、とても優れた存在だと私は感じています。

腸の調子とお通じへの変化

桑の葉茶を飲み始めてから比較的早い段階で感じられることが多いのが、お通じの変化です。

桑の葉には食物繊維が豊富に含まれており、腸内細菌のエサになることで腸内環境を整える働きがあります。排便の回数が増えたり、すっきり感が出てきたりするという声をお客様からよくいただきます。

「腸活」という言葉が広く使われるようになりましたが、桑の葉茶はその観点からも注目されています。腸は全身の健康に深く関わっているとされていますから、腸の調子が整ってくると、思わぬところに好影響が出てくることもあります。

変化が出るまでの時間の目安

「いつから変化が出るの?」というのは、最もよくいただく質問です。

率直にお伝えすると、お通じの変化は早い方だと飲み始めてから数日〜数週間のうちに感じる方もいます。一方で、血糖値や体重・体組成の変化は、最低でも3ヶ月は続けてから確認するくらいの気持ちが必要です。

体の中での変化は、外から見えないところで静かに積み重なっています。「1週間飲んだけど何も変わらない」で止めてしまうのは、もったいない。続けることが、何より大切なのです。

毎日の習慣として無理なく続けられるかどうかが、結果的に一番効いてきます。「3ヶ月続けてみる」という気持ちで始めていただけると、変化を感じやすいと思います。


飲み続けても変化が出ないときに確認してほしいこと

「痩せない」と感じたときの主な原因

ダイエット目的で桑の葉茶を始めたのに、変化が出ないという方の多くに、共通する原因があります。

一番多いのは、飲むタイミングの問題です。食後に飲んでいる場合、すでに腸での糖の吸収が始まってしまっているため、桑の葉成分の働きが十分に発揮されません。食前か食事中に飲むことが基本です。この一点を変えるだけで、体感が変わる方も少なくありません。

次に多いのが、飲み始めてまだ日が浅いケースです。先ほどお伝えしたように、体組成の変化には時間がかかります。数週間で判断するのは早すぎることがほとんどです。

また、食事の内容や順番も関係してきます。桑の葉茶を飲んでいても、最初に大量のごはんやパンを食べてしまうと、成分が追いつかないこともあります。野菜や汁物から先に食べる習慣と組み合わせると、より効果を感じやすくなります。

繰り返しになりますが、桑の葉茶は「飲むだけで痩せる」ものではありません。日々の食習慣を少し整えながら、その一杯として取り入れるものです。焦らず、長い目で続けてみてください。

「お腹が張る・ガスが出る」は異常ではない

飲み始めてからしばらく、お腹が張ったりガスが増えたりする方がいます。「何か悪いことが起きているのでは」と心配される方も多いのですが、これは心配しなくて大丈夫です。

桑の葉の成分の働きで腸まで届いた糖が、腸内細菌によって分解されるときにガスが発生します。これは腸が正常に反応しているサインです。

ほとんどの場合、数日から数週間で腸が慣れてきて、自然と落ち着いてきます。気になる場合は、しばらく飲む量を少し減らして様子を見てみるのも一つの方法です。


効果を引き出す、正しい飲み方

飲むタイミングが、思った以上に大事

桑の葉茶は「いつ飲むか」が、体感を大きく左右します。

おすすめのタイミングは、食事を始める15〜30分前か、食事と一緒に飲むことです。腸で糖の吸収が起きるそのタイミングで成分が腸内にあることが重要なので、食後のゆっくりした時間に飲む習慣の方は、ぜひタイミングを少し前倒しにしてみてください。

それだけで、「飲んでいるのに変化がない」という状況が変わることがあります。

そして何より大切なのは、毎日続けること。忙しい日も、食欲がない日も、「食前の一杯」をルーティンにしてしまうのが一番です。

ティーバッグとパウダー、何が違うの?

桑の葉茶には、お湯や水で淹れるティーバッグタイプと、葉ごと溶かして飲む粉末タイプがあります。

ティーバッグは、お湯に溶け出した成分をいただく形です。日常のお茶として飲みやすく、飲み慣れた方にとっては無理のない選択肢です。

粉末タイプは、葉そのものを体内に取り込むため、食物繊維や脂溶性の栄養素まで余すことなく摂れます。成分をしっかり摂りたい方には向いていますが、味や溶かす手間が気になる方もいるかもしれません。

「どちらが正解」というよりも、毎日無理なく続けられる形を選ぶことが一番大切です。どんなに良い成分が入っていても、続かなければ変化は生まれません。

味については、「青臭そう」と思っている方もいるかもしれませんが、現代の製法ではかなり改善されています。鉄釜でじっくり焙煎した桑の葉茶はほうじ茶に近い香ばしさがあり、「クセがなくて飲みやすい」という声が多いです。食事の味を邪魔しないやさしい風味なので、毎食前の習慣にしやすいお茶だと思っています。


飲む前に知っておきたい注意点

腎臓に不安のある方へ

桑の葉にはカリウムが豊富に含まれています。健康な方であれば、余分なカリウムは体外に排出されますが、腎機能が低下している方は排出がうまくいかないことがあります。

腎臓の病気で治療を受けている方、食事でカリウムを控えるよう指示されている方は、飲み始める前に必ず主治医にご相談ください。

同様に、肝機能に不安がある方も、念のためかかりつけの医師に一言確認してから始めていただくと安心です。

桑の葉茶はあくまで食品ですが、毎日続けるものだからこそ、持病のある方は慎重に始めていただきたいのです。

薬を飲んでいる方は一言確認を

いくつかのお薬を服用されている方は、飲み始める前に主治医への確認をお願いします。

特に、糖尿病のお薬を飲んでいる方は注意が必要です。一部の糖尿病薬は桑の葉茶と似た働きをするため、両方を摂ることで血糖が必要以上に下がる可能性があります。

また、血圧を下げる薬や利尿剤を飲まれている方も、桑の葉茶の成分との関係で予期せぬ変化が出ることがありますので、念のため担当の医師に聞いてみてください。

「絶対に飲んではいけない」ということではなく、「一言確認してから安心して始めましょう」というお願いです。毎日続けるものだからこそ、安心の上に習慣を作っていただきたいと思っています。

妊娠中・授乳中の方は、ノンカフェインという点では選びやすいお茶ですが、念のため医師に相談してから飲み始めることをお勧めします。


他の健康茶との違い:桑の葉茶はどんな人に向いているか

「血糖が気になる」「腸の調子を整えたい」という方向けの健康茶はいくつかありますが、桑の葉茶はどんな立ち位置にあるのでしょうか。

ギムネマ茶は、甘みを感じにくくする働きがあり、甘いものへの欲求を抑えたい方に向いています。一方で桑の葉茶は、甘いものを食べた後の腸での吸収を穏やかにする、という腸内での働きかけです。目的が少し違います。

サラシア茶も桑の葉茶と似た仕組みで血糖値をサポートするお茶です。どちらが合うかは、飲んでみて体感で確かめるしかない部分もあります。

杜仲茶はコレステロールや血圧のサポートに特化しており、血糖への直接的な働きかけという点では桑の葉茶の方が専門性があります。

緑茶はカテキンの抗酸化作用が魅力ですが、カフェインが含まれます。夜の食後や就寝前には飲みにくいと感じる方もいますが、桑の葉茶はノンカフェインなので、朝・昼・晩を問わず飲める点が大きな強みです。

お茶の種類主な働きカフェイン
桑の葉茶食後血糖の上昇を穏やかに、腸の調子を整えるなし
ギムネマ茶甘みを感じにくくして糖質の摂りすぎを抑えるなし
サラシア茶桑の葉茶と似た仕組みで血糖をサポートなし
杜仲茶脂質・血圧のサポートなし
緑茶抗酸化・脂肪燃焼あり

桑の葉茶が特に向いているのは、「食後の血糖値の変化が気になる」「ノンカフェインで毎食続けやすいお茶を探している」「腸の調子も一緒に整えたい」という方ではないかと思います。


まとめ

桑の葉茶を飲み続けた結果として期待できることを、あらためて整理します。

食後の血糖値の急な上昇を穏やかにする働きが中心にあり、それに加えて腸の調子を整えたり、脂質代謝をサポートしたりする可能性があります。ノンカフェインで毎食続けやすく、夜でも気にせず飲めるのも、長続きする理由の一つです。

変化を感じやすくするための一番のポイントは、食事の前に飲むこと、そして3ヶ月は続けてみること。この二つです。

腎臓の病気がある方や特定のお薬を服用されている方は、飲み始める前に主治医にご確認ください。毎日続けるものだからこそ、安心の上に習慣を積み重ねていただきたいのです。

「飲んだ翌日に体重が減った」というような即効性を期待するものではありません。でも、毎日の食事に静かに寄り添いながら、体のリズムを少しずつ整えてくれる。そういうお茶として、長く付き合っていただけたらと思っています。

毎日の暮らしに、寄り添うお茶。


「毎日続けるものだからこそ、安心して飲めるものを選びたい。」 そんな想いに寄り添えるお茶を、私たちは目指しています。

もし、この記事を読んで「安心して飲み続けられるお茶を探したい」と感じていただけた方は、ぜひ一度私たちのお茶をご覧いただければ幸いです。

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